ゼンタングル®︎はリック ロバーツとマリア トーマスの2人によってアメリカで考案されたアートメソッドです。簡単な図形を組み合わせ繰り返し描く事で、文字が描ける人なら誰でも美しい作品を創ることができます。  ZentangleのZenは禅。描く中で自然と集中し、座禅を組んでいる時のようなメディテーション効果を期待できます。 近年の研究で、不安の軽減に効果があることがわかりました。ヒーリングアートとしても注目されています。

midorish

猫絵描き、滋賀県在住、ゼンタングル認定講師、肺腺癌ステージ3Bサバイバーのふるはし美鳥が、あれこれ書いてます。

ゼンタングル プロジェクトパック12 3日目ウェルフラグメンツ

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ゼンタングル®︎プロジェクトパック12、 3日目はリックさんによるウェルフラグメンツです。

レティキュラとフラグメンツ は、ゼンタングルの面白い描き方の一つです。レティキュラは「網目」。全体を小さなお部屋に分けてあげて、一つ一つのお部屋にフラグメンツと呼ばれる小さな模様を描き込んでいく方法です。

今日のレティキュラは、田の漢字のように区切った線。中に入れるフラグメンツはウェルというタングルです。

youtu.be

リックさん、感謝の言葉からスタートされました。ゼンタングルは8つのステップを追って描きます。感謝はその最初のステップです。

茶色のペンでボーダー、その真ん中に線を足して、漢字の田の様に区切ります。

 

ペンを黒に持ち替えて、一つの区画の真ん中に丸を。全部の区画で繰り返します。

丸から角に向かってカーブを描きます。クルーッと、滑らかに。

隣の区画を書くときには「鏡になる様に」鏡に写したときの様に、対称に描きます。

一つの区画を描いている時には気がつかないのですが、隣り合う区画が繋がって、一つの大きな模様が現れます。これを「メタパターン」とゼンタングルでは呼んでいます。

イチョウの葉っぱみたいな模様が現れますね。

 

次に、一つの区画の中にフォーカスして、角から角へ、大きな弧を描くイメージで線を描きたします。(ここ、大事。大きな丸、大きな弧をイメージすると出来上がりが綺麗になると思います。)すでに描いてある線にぶつかったところで、止まります。これを全ての角から描きます。

大きな弧が描ける様、いったんエアで描いてみて、イメージを持ってペンで描きます。

 

更に、ぶつかって止まっていた線を、ホリバーファッション(すでに描いてあるものは飛び越えて描く。こうすると後ろにある様に見える)で角まで弧を延長します。すべての角からこれをすると、手裏剣みたいな形ができますね。全部の区画で繰り返します。

 

リックさんとマリアさんは、描いている途中で「ほら、ステンドグラスみたい!」と、変化していく画面を楽しんで進めておられます。

全部の区画を描きおわると、複雑な形が組み合わさってできた様な不思議な模様ができています。

「鉛筆で下書きしたり、それを消したりしないで、この模様ができあがります。」

出来上がりは複雑だけれど、一つ一つの作業は「丁寧にホリバーファッションで弧を描く」だけです。全体がどうなるのか?は、前もって計画しないでも大丈夫。

マリアさんが「何回も描きたくなるでしょう。10枚描いてみて。そうすると難しく考えすぎないで自然に描ける様になります。すごく綺麗な模様だから、そうする値打ちがあります。」とおっしゃいました。

よく「上手に描ける様になるにはどうしたら良いですか?」と尋ねられます。ゼンタングルはペンに集中して描く行為そのものに値打ちがあるので、出来上がりは気にしないで良いのですが、美しいものができてしまうので「次はもっと綺麗に描きたい」と欲が出るのも自然なことです。

今日のマリアさんの言葉は、その質問に対する良いお返事だと思いました。

「これを綺麗に描きたい」と思ったら、10枚描いてみる。そしたら最初より自然に描ける様になっているはず。それでも気に入らなかったらまた10枚描いてみる。「綺麗に」描きたいのであれば、その鍛錬は必要なステップです。でも、その鍛錬自体が楽しいし、結果が素晴らしいので「やる値打ちがあります」

 

茶ペンで最初に書いた区分けの線の周りに線を足します。テクスチャータングル、手触りを感じる様な書き方です。こうすると、最初の区分けの線は見えなくなってしまいます。

リックさんは更に後で鉛筆で影を入れて、サッピツで茶のテクスチャータングル全部の上に伸ばしました。こうすると茶ペンで書いた部分は背景になり、模様だけが浮かび上がってきます。

 

金のガッシュを水で溶いて、大きな丸を構成するパーツにだけ塗られました。どこを塗るのか?は、動画を見てもらう方が早いです。私は間違えて他のところにも金を塗ってしまい、なのでリックさんとは違うデザインで描きました。

「紹介」の動画でも言われていましたが、この動画を見て、そのまま真似しないで、そこから変化を加えて良いのです。なので「失敗」「間違い」はありません。「間違えた!」ところから、別のデザインに変更すれば良いだけです。

 

リックさんは金を塗らなかったパーツには鉛筆のシェーディングと、白のハイライトを丁寧に入れ、サッピツでブレンドされました。

金の方には茶のチャコールペンシルで。重なりが綺麗に見える様に。白チャコールも使います。

チャコールや鉛筆は、エッジに強く入れて細部を書き起こしたいときは特に、削ってシャープにして使います。その時は斜めより、少し立てて。動画の中で細かく説明されています。

 

最後に、チョップ(描いた人のマーク)を入れ、裏に名前、日付、コメントを。

これを描くことができたこと、に感謝して終わりです。

 

私は「別デザインにしよう!」と決めた途端に楽しさが倍増。😆❤️

皆さんも楽しんで描いてみてくださいね!

また、明日!