ゼンタングルはアーティストにもおススメ
ゼンタングルの大きな特徴の一つは、絵心不要。
描くのが苦手、という人でも美しい作品を創ることができる。という点。
では、アーティストにはどうなのか?
ゼンタングルにはもう一つの大きな特徴、描くと無心になる。というのがあります。
アーテイスト、様々な分野でものを創りだす人は、おそらく、ゾーンに入って没頭して何かに集中する、という経験を日常的にしています。描くのもたぶん、得意分野。
じゃぁ、ゼンタングルってアーテイストには面白みがないんじゃない?と、思いきや!
ものを創る人にゼンタングルをしてもらうと、ハマる人続出!
もともと描く事は得意な方々ですから、さすがに描線の美しさ、タングレーション(タングルを変形させたり、複数のタングルを組み合わせたり)の自在さはうっとりするほど。
でも、描いた結果だけではなくて、描く過程が面白くてやっぱり集中するのです。
たいていのアートは、完成はこれ、というゴールに向かって手順を考えて組み立てていきます。でも、ゼンタングルは全然ゴールを予測しません。
「今」に集中して、丁寧に。
出来上がりを気にせず、出来上がりを比較したり競争したり、しません。
出来上がりを比較しない!!!
美術大学で学んだ多くの人は、描いた結果を比較、評価されることが日常です。
私自身、曲がりなりにもアートの世界の端っこに生きてきて、そのことがやっぱり長い間、しんどかったです。好きなことを仕事にしてしまうと、しんどいのはそれですね。
ゼンタングルは、比べないんです!1枚、2枚描いたぐらいでは納得できないかもですが、「比べない、今に集中」と念仏みたいに心に唱えて100枚200枚描いてくると、何となく身についてきて、描く事が楽しく、自由になります。
描くのが楽しい! これは、実は私自身驚いたことです。何枚描いても、パズルみたいな楽しさがあって(たぶん結果がどんなふうになるか出来上がるまでわからないから)2時間もあれば描き終わって(私が普段描く作品は2時間では仕上がりません。何日か、何週間かかかってやっとできあがるので、その間緊張感を繋いで描きます)、「でーきた!」ってそのことに感謝して、喜んで、次を描ける。って、なんて自由なんだろう!!!!!
他の人と一緒に1枚を仕上げたり(トラベリングタングル)同じテーマで描いたものをSNSに挙げて、あなたの作品が好き!きれいね!と、認め合ったり。楽しいことだらけです!
描く事自体の面白さに没頭できるので、絵を描く人にはいつもの頭の使い方と違うところで楽しめます。デザインや工芸をされてる方には、何か創作上のヒントにもなるかもしれません。
私はゼンタングルを自分の作品の中に取り込みました。描いてて、すごく面白かったです。