ゼンタングル®︎はリック ロバーツとマリア トーマスの2人によってアメリカで考案されたアートメソッドです。簡単な図形を組み合わせ繰り返し描く事で、文字が描ける人なら誰でも美しい作品を創ることができます。  ZentangleのZenは禅。描く中で自然と集中し、座禅を組んでいる時のようなメディテーション効果を期待できます。 近年の研究で、不安の軽減に効果があることがわかりました。ヒーリングアートとしても注目されています。

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猫絵描き、滋賀県在住、ゼンタングル認定講師、肺腺癌ステージ3Bサバイバーのふるはし美鳥が、あれこれ書いてます。

コンパス

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昨日のリックさんの動画で、コンパスを使っておられるのを初めて見て、私もちょっとびっくりしましたが、

やっぱりここに反応された方が多かったみたいで、コンパスや定規について私見を。

 

ゼンタングルは、ペンと鉛筆とサッピツがあれば描く事ができます。定規やコンパスを使って完璧なまっすぐな線や、正円を描かなくてはならない、という堅苦しさはありません。

本部から配信される動画の中でも「あなたにしか描けない線を描いてね。」「線が震えても大丈夫。味になるから。」「コンピューターに描けない絵を描いてね。」 と、いつも励ましてくださっています。

「今自分に描けるできるだけきれいな丸を描いてね。」と、ペン先に集中する大切さを教えてくださいます。きれいな丸を描くのは実は難しいので、それをしようと努力することで自然に集中し、頭はそのことで忙しくなるので、不安なことや悲しいことを一時忘れてしまいます。

ゼンタングルは集中するためのメソッドでもあるのですが、一方で美しい作品ができてしまいます。アートの側面を持っています。

自分がこれから描くものを、より整ったものにしたい。という欲求がとても強い時、道具を使うのは悪い事ではありません。

 

私がゼンタングルを知った頃に、外国の方が管理されているfacebook上のゼンタングル愛好家のグループにこんな質問がありました

「このグループにアップされている作品にはものさしやコンパスを使ったとしか思えない作品がありますが、それは良いのですか?」

答えは「ゼンタングルではものさしやコンパスを使わない、というのは、きちんと正確に描く事にとらわれる必要はない、という意味です。あなたがもし使いたいと思った時には、使って良いのよ。」という内容でした。

正確に覚えてはいないけれど、とても印象的な質問と答えでしたので、記憶に残っています。なるほど!と思いました。

 

一方で、やはり外国の方が運営されているfacebook上のグループの管理者から「あなたの作品は定規を使っているので、私たちのグループから退出して頂きます」と言われた。という話を聞いたこともあります。このグループではより厳格に”道具を使わないで描く事”に重点を置いておられたのでしょう。グループの方針はそれぞれの運営者によって色々ですから、ご自分の表現方法にあったグループを選べば良いと思います。

 

今回リックさんは、テッセレーションのアイデアを明快に表現したかったので、ホントに幾何学的な線が欲しかったのだと思います。

ニュースレターの方に、

「鉛筆コンパスで、フラワーオブライフの形を描いてストリングにしました。これはゼンタングルの普段のストリングの描き方とは異なりますが、この動画では新しいテッセレーションの形を探求する基礎的な構造を示したいと思います。」と、わざわざコンパスを使ったことへの断りが述べられています。

それにしても。あれだけの数の円をきちんと描いて並べるには、道具を使ったとしても相当な集中力が必要、、、だと思いました。いやいや、私には無理だな、、、と、お魚に逃げました。お魚を描くのはとても楽しかったです。定規もコンパスもなしで楽しめます。

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