美術関係者にゼンタングルの話をすると
今日はアートスペース柚さんでのねこアール展当番で、京都に行ってました。
岡崎エリアにはギャラリー、画廊、がたくさんあります。
勧められて、帰りに老舗画廊に立ち寄りました。
素晴らしい作品がたくさん壁の上から下まで所狭しとかけてある、立派な画廊です。
「あなたも何か描かれるんですか?」
と聞かれたので、
猫の絵を描いてること、今はゼンタングルというアートメソッドの講師をしてる、ということをお話しました。
聞き慣れない言葉なので「それは何ですか?」と、お尋ねになりました。ちょうど持っていた作品を出して、説明させてもらいました。
「絵を描く訓練をしない人でも、文字を書くことができ人なら美しい作品を作ることができるんです。」
「いや〜なかなかこれは描けないでしょう。」
「それが、描けるんですよ、みなさん喜ばれますよ。」
と、説明すると、だんだん表情が怪しくなって「それは絵描きは困りますね。」
あ、しまったな、と思いました。
美術の世界にいる多くの人は、私がゼンタングルの説明をすると、顔をしかめます。
相手が何をどう感じて嫌がるのかは、よくわからないけれど、とにかく拒否られてるのは伝わります。
これ、よくあります。
自分が受け入れられていない、と感じるのはやはり気分良くないものですが、
まあ、仕方ないかもね〜、と。
以前なら、こういう風に自分が受け入れられないと随分凹んだりしたものですが、
(そして、勝手なことやってるので、受け入れられない事はこれまでしょっちゅうあったのですが、、なので、まぁ、辛い事が多かったです)
今はあまり凹まないんですよね。
実際にワークショップで沢山の方が喜んでくださって、そこに生まれる空気が特別なものだということを、知っているから。
あの場に流れる美しい空気。喜び。信頼。連帯感。自信。感謝。
あの場を体験した人、ワークショップを共有した人は、みんなわかって下さると思います。
とにかく、特別な体験です。
世界が自分を受け入れてくれて、自分と世界が繋がってる と感じられる。
美術、自分が絵を描く事を通して実現したい、と私が思ってた世界 が、人に絵を描いてもらう事で出現したのです。パラドックスですね。
とても満足しているし、みなさんのあの喜びや感動は、ホンモノだと感じています。
人の心が動いている。
素晴らしい画廊だし、素晴らしい画廊主さんです。ご自分の信念を持って命がけで長年画廊経営をしてらして、尊敬します。
わかり合うのは難しいかもしれないけど。
私の、以前は自分の中になかった自信みたいなものは、周りの皆さんが作ってくれたものです。ワークショップに参加して、時間と感動を共有したみなさんが、作ってくれたもの。
お会いした事がなくても、SNSで励ましてくださる方。作品を好きと言ってくださる方。
ありがたいなあ。
孤高に、自分の信念を抱いて高い険しい山を1人登る芸術家にはなれませんでした。素質がなかった。
でも、可愛い山を、皆さんを案内して登るガイドにはなれてるかな。そして、可愛い山を誰かと一緒に登るのが私は大好きなのです。
この山のあちこちに咲く花や、木や石や動物、虫の事を教えてあげたい。
一つの道じゃなくて別の道を登ると、また違う景色が見えてきます。
まだまだ私の知らない峰や、谷や湖が山の中に隠れてます!見たことのない動物もいるでしょう!ワクワクします!
と、今日の出来事は、結局 ゼンタングル素敵だなぁ、、という感想に落ち着きました。
知らない人はもったいない!描いてみませんか?先ずは一筆。
Anything is possible , one stroke at a time.