ゼンタングル®︎はリック ロバーツとマリア トーマスの2人によってアメリカで考案されたアートメソッドです。簡単な図形を組み合わせ繰り返し描く事で、文字が描ける人なら誰でも美しい作品を創ることができます。  ZentangleのZenは禅。描く中で自然と集中し、座禅を組んでいる時のようなメディテーション効果を期待できます。 近年の研究で、不安の軽減に効果があることがわかりました。ヒーリングアートとしても注目されています。

midorish

猫絵描き、滋賀県在住、ゼンタングル認定講師、肺腺癌ステージ3Bサバイバーのふるはし美鳥が、あれこれ書いてます。

肺ガンのこと 抗がん剤治療

手術後の経過も良く、腫瘍マーカーの値も下がって、一安心。と、息つく間なく、

抗がん剤治療を勧められました。

ここまでの入院でたくさんの抗がん剤治療の患者さんを見て、しんどい治療だというのを知っていたので、積極的にやる気にはなりませんでした。まだ背中や肩甲骨がひどく痛んでもいました。

抗がん剤はたくさんの種類があり、大抵組み合わせて使われます。が、どの薬がどの程度その人のガンに効果があるのか?は、やってみないとわからない  様です。

使ってみて、しばらく様子をみて、副作用と効果を天秤で測ってるような感じ。という印象を受けました。

この、効果 というのも、血液検査の腫瘍マーカーの値が下がったから効果があった  という感じで、

私の場合基準になる腫瘍マーカーが下がってる状態からスタートして、効果が出てるかどうかどうやって判断するんだろう??という疑問もありました。

色々言ってゴネてると、普段殆ど感情を露わにしない主治医が「古橋さん、若いのに何言ってるんですか!ペシです!」と  初めて怒られました。この、ペシです!でその場のみんなが思わず笑って、

じゃあ受けます  となりました。

 

私が使った抗がん剤は、点滴後に尿量のチェックが必要なもので(できるだけ早く身体から出さないといけないので、たくさん水を入れて、たくさん尿で出します)なので また入院しました。色んなタイプの薬があるので、通院だけでもできるのもある様です。

看護師さんは万一薬が身体についたらいけないので、頭から指先まで防護のスーツを身につけます。不織布みたいな素材でてきていて、毎回使い捨てです。そこまでして安全を図らなければならないほどの薬品を、身体に入れる、、頭で理解していても、嫌なものです。

そして、副作用も人によってどう出るかわからない、、様です。

ひどい吐き気や、便秘や、下痢とか。でも、昔に比べると制吐剤が良くなったので、だいぶマシらしいです。

お腹が痛いのに何も出ない、、とか、ひどく下痢する、とか、最初は身体も初めてなのでコントロールができなくて大変でした。日中ずっとトイレに籠る、、とか。

2回目以降は(4クールやりました)だいぶ要領がわかってくるので、別に出してもらうお薬でお腹の調子をコントロールできるようになりました。全く調子良いわけではないけれど、看過できないほど深刻ではない 状態です。

食欲は明らかに落ちます。食べられない。つわりみたいな感じです。ちょっとした水の匂いとか、プラスチックの容器の匂いとか、普段気にならない様なものが とても気持ち悪く感じたり。胸焼けがひどかったり。

まあ、仕方ない。過ぎれば平気になるんだから。と、納得して  イラスト描いたりヨーヨーキルトを作ったり、してました。あと数独

私はこういう事をして遊んでると割と機嫌よく過ごせたのですが、私を見て

「ええなあ、やる事あって。私ら絵ぇとか描かれへん」という他のおばちゃん達(私は入院患者の中では若造でした)を見て、

簡単に取り組めて、いっとき集中して辛い事を忘れられる様な何か があれば良いのに、と思ってました。

その事が頭にあって、ゼンタングルのテレビを見た時、これがそれだ!と、思ったのです。

 

この抗がん剤治療が、効果あったのかどうか?私の場合、手術後1年で転移が見つかります。効果の有無については疑問がありますが、

やってなかったら「あの時抗がん剤治療しておけば転移しなかったかもしれない 」 という後悔を背負ったと思います。なので、やっておいて、まあ、良かったかな?と思います。性格によるでしょうね。私の場合は、これで良かったと思っています。

思い出すだけで何となく吐き気がするくらい、嫌なものでしたけど。