ゼンタングル®︎はリック ロバーツとマリア トーマスの2人によってアメリカで考案されたアートメソッドです。簡単な図形を組み合わせ繰り返し描く事で、文字が描ける人なら誰でも美しい作品を創ることができます。  ZentangleのZenは禅。描く中で自然と集中し、座禅を組んでいる時のようなメディテーション効果を期待できます。 近年の研究で、不安の軽減に効果があることがわかりました。ヒーリングアートとしても注目されています。

midorish

猫絵描き、滋賀県在住、ゼンタングル認定講師、肺腺癌ステージ3Bサバイバーのふるはし美鳥が、あれこれ書いてます。

プロジェクトパック12、5日目ファイフ

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ゼンタングルプロジェクトパック12、今日は5日目。

マリアさんがfife ファイフというタングルを使って、新しい書き方を紹介してくださいました。今日のタイルは工程が多いので、ちょっと長めの文章です。お付き合いください。

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ファイフはモリーさんが考案されたタングル。出来上がりがフラワーオブライフの様になる、というのでこの名前がついたそうです。

スクエアタイルにドット、ボーダーで描き始めますが、いつもより少し中よりにドットを。(こうしておくと、後でボーダーの外側で遊ぶことができます)

マリアさんは「よりトラディショナルなやり方で」と、丁寧に、感謝の言葉とともに点を打って、線で結ばれましたね。

線は多少ウネウネしていても大丈夫、茶ペンを手にとって一つの辺に、角も入れて4個の点を打ちます。同じ様に他の辺にも。中にも。ペグボードを作ります。

タイルを45度回して、自分の前にタイルの対角線が真っ直ぐ来る様にします。対角線上の点をつないでふっくらしたお米の形を描きます。紙を回して同じ様に描くと、お花がつながった様な形ができます。

お米の形の中にオーラを。内側に余裕がある方が良いです。タイルを回して。「私の手の場所と動きはずっと一緒です」とマリアさん。紙を回すと同じ様に手を動かして描くことができますね。均等な線を引くのにも良いですし、同じ動作を同じ様に繰り返すのはメディテーション効果も高まります。

マリアさんは、水平に同じ様に描こうとするより、縦に手を動かす方が楽に描けるとおっしゃって。リックさんが、自分に描きやすいポジションが見つかったら、しばらくそれを繰り返して、どうなるか見てみると良いですよ。と言い添えておられます。

 

次に、ここは動画をよく見てくださいね。残りの点をつないでお米形を書くのですが、今オーラした花弁の向こう側に見える様に、オーラの内側にも線を描きます。説明してもわかりづらいから、見て。ホリバーファッション、「後ろに描く」です。

「天使の輪っかみたいだね」とリックさん。あ、ほんとだ。

「何度も繰り返して描いてみて、その都度違う方法でやってみると、いろいろな方法があることがわかります。今は一つの方法で描いているけれど、違うやり方で描くのをためらわないで。」とマリアさん。リックさんも言い添えて同じ様に、空間を埋める書き方はいろいろあるね。と。

 

CZT資格を取られた方から「アレンジの仕方がわからない」「どうやって新しいものを考えたら良いのかわからない」という声を聞くことがあります。今日のマリアさんの言葉は良い答えだと思います。たくさん、色んなやり方で描いてみてるうちに、閃く。思いつく。「こうしたらどうなるかな?」を繰り返しやってみる。と、良いのじゃないでしょうか。冒険をためらわないで。

 

オーラしたお米の中の隙間を茶ペンで塗り潰し。紙を回して、いつも上下の方向にペンを動かして塗る様にされてます。

 

次に、塗ってない方のお米方に、外側オーラ。描き始めと描き終わりがくっついたオーラです。"tethered aura" テセレッドオーラと呼ぶ様です。

更に、塗り潰したお米形の外側にもテセレッドオーラを。

「こうすることで、複雑さと面白味が増します。」と、マリアさん。でも、描き方はとてもシンプルです。つながったオーラを足していくだけ。同じことを繰り返すだけで複雑さが生まれる、ゼンタングルの面白いところですね。

 

黒ペンでお米方が集まる所に黒いビーズを。ここでまた面白いことをされました。

中の方には丸を。周りには三角コーンを。こうすると「真上から見たら丸く見えるけど、横から見たら三角(三角錐みたいな形)な何か。ブラックアイドスーザンていう花みたいに、そんなふうに見えます。」 

 

茶の塗り潰しの部分、端に黒ペンを入れます。「動画だと見えにくいけど、この細部の書き込みで、タイルの上ではすごく浮かび上がる様に見えますからね。」とても小さな部分ですが、線を足します。下から見えている花びらの横です。オーラの内側にも。動画で確かめて。

これが立体感やドラマを産みます。

白い方の花びらには、中心から茶ペンでハッチングを。これは、ごく軽い力で線を書き足していく方法です。

 

全体を黒ペンでオーラ。次に茶ペンでオーラ。オーラの間に線を足します(コファード)

 

鉛筆で、花びらに色を塗る感じでシェーディングされました。

茶のチャコールで、中心の色味を。周りのオーラのコファードで区切った部分にも、一つおきに色を入れて。

茶色のチャコールが入ると、とてもルネッサンスな雰囲気が漂ってきますね。

白のチャコールも加えます。ここでマリアさんたちは1枚目を続けて描く際に録画ボタンを押し忘れて、なので別タイルで続きを収録されています。撮り直さないで別のタイルで続けてくおおらかさが好きです。

花の中心にほんの少し金を。周りに金のシマシマを。このシマシマは、中心から放射されている様に描きます。

乾いたら、ペンであちこち書き足し。これ大事です。作品の完成度が上がります。

コファーしたオーラに沿って金の上に鉛筆シェーディング 。サッピツで優しくぼかします。ふっくらしたら、更に黒ペン。最後まで細部を大切に。

 

いろいろな作例を見せてくださいました。同じ様に描いていても、自分の作品でさえ1枚1枚違っている。面白いですね。