pp11 Day6 2つのフラグメンツ
ゼンタングルプロジェクトパック11 6日目、マリアさんの美しい描線にうっとりです。
マーカスオペランダスを使って、鉛筆で印をつけます。すごく厳密に「ここ」っていうんじゃなくて「大体ここ」みたいな感じ。「大さじ1」とか言われて大体の量を思い浮かべるみたいに。
これ、私もクラスでよくやります。「7mm」って指定しながら「これは厳密に7ミリじゃなくて、いつものオーラより広めに、っていう感じでイメージしてくださいね」みたいなことをよく言います。大体の大きさを想像して欲しいんだけど、カチカチに正確さを求めているわけではない、、、です。
紙を置いて、自分に向かって線を引き下ろすと、大体真っ直ぐな線を引ける、とマリアさん。
フォーカス・焦点になる場所を線が交わっている場所に定めて、そこに四角を描きます。よれよれ線の四角です。中にグラフィック1のペンでオーラ。強い線です。
このヨレヨレ四角がレティキュラの種になります。繰り返しです。ヨレヨレ線(力を入れたり抜いたりして、ウェイティングの書き方)でタイルを区切ります。マリアさんがその前に掌でタイルをこすって鉛筆の線をぼんやりさせてました。はい。鉛筆の線、ここからは要らないですね。
中のオーラは、最初の1個だけグラフィック1ペンで描きますが、他は01です。
たくさん箱が並びました。四角の角と線の交点を結んで、モルディング(天井などに施される意匠です。日本だと格天井みたいな)みたいにします。cofferedとも以前呼んでたと思います。ホリバーのコファード前にやりましたね。
細いオーラをオーラの中に描きます。
ナイツブリッジ みたいに、交互に、四角の中に小さな丸を描いていきます。丸の位置は四角の中のどこでも大丈夫。でも2種類のフラグメンツを描きますから、交互に丸を入れてくださいね。
丸を描かなかった箱には、斜めの線を描きます。対角線。ここでさっきの細いオーラが効いてきますね。このオーラがなかったら、斜めの線とコファードの線が繋がってしまいますものね。後でリックさんが、この細いオーラがマット(額縁に作品を入れる際に縁と作品の間に挟む厚紙のこと)みたいになってフラグメンツを引き立ててるね。とおっしゃってます。細いオーラですが、意味は大きいです。
丸を描いた四角にはカーブを丸から角に伸ばす、ウェルと言うタングルを。時計回りに渦巻きができます。(逆時計回りでも大丈夫)ウェルの線の真ん中あたりにもう1本線を足してウェイティングします。pinwheel 風車みたいです。塗りつぶしが入ると、カッコよくなります。ドラマ ですね。
これを全部に繰り返します。結構時間がかかります。楽しんで描きましょう。
斜めの線を引いた方は、真ん中あたりから横線を引いて、斜め線とぶつかったところで、ストップ、縦線を書き足して小さな四角を左上に作ります。中を塗って、これはキューバインですね。
塗る時にグラフィック1を使われました。インクがたっぷり出るから、乾くのに時間がかかります。乾く前に触って汚さないように。このインクはピグマ01と全く同じインクなんだそうです。だから、大雑把に太いグラフィックペンで塗っておいて、細かい部分を01で仕上げても同じインク同士だから全く大丈夫と言うことです。
マリアさんが、何度もあちこちにペンを入れる様子はまるでペットを可愛がってるみたいだとリックさんがおっしゃいました。
シェーディング。この、手で描いたヨレヨレッとした線が、コテの手作業でセメントで作ったものみたいに見えるでしょ。とマリアさん。確かに。ピッとした真っ直ぐな線を引こうと四苦八苦しがちですが、そうじゃなくて「手仕事」の味わい深いヨレヨレ線の美しさ、がありますね。
全部のキューバインの同じ場所(左下)を、鉛筆で塗ります。
後で、フレーム部分の右側にもシェーディング。
ウェルの方は、風車の羽の片側を全部同じように塗ります。丸の周りにもグルグルとサッピツでシェードを足します。
さて、マリアさんお待ちかねの最初の四角。太い線でオーラを描いたところ。ここにはパステルチョークでマチスが描く絵のような、背景にかかれるような、抽象的な色の遊びを。楽しそうです。
ランダムに3色を配して。サッピツで縁から中に混ぜながら伸ばします。とても感覚的な仕事です。色を塗る時も、サッピツを使う時も力の入れ加減がとても微妙。現代美術のような、抽象的な(なんだかわからないような)感じにします。縁だけ鉛筆を入れて、サッピツでぼかします。すごく綺麗!天井から覗く空のよう。
時間をかけて、ゆっくり描いてくださいね。とリックさん。
はい。録画は途中で止めて自分のペースでできるのが良いですね。